勝負眼 「押し引き」を見極める思考と技術

サイバーエージェント社長、藤田晋さんの著書です。

途中、共著などを挟んだりしていますが、ひとまず藤田さん自身の自伝テイストの本としては、渋谷で働く社長の告白(≒ジャパニーズドリーム)→起業家に次ぐ、3部作完結編みたいな位置づけと考えていました。(発売直前に、サイバーエージェント社長からの退任を発表したので)

ですが、本書はどうもそういう位置づけではないのかなと感じさせられました。雑誌連載されていた記事の総集編ですからね。自分語りよりも読者ニーズを想定したテーマになるのは致し方ないことなのでしょう。

私、個人としてはとても勉強になりました。とりわけ、本書のタイトルにも直結しているChapter1に関しては、自分の中で言語化できていなかった立ち居振る舞いがズバッと書かれていて腑に落ちました。そして、確信を持てました。

その他、随所で取り上げられているサイバーエージェントの経営に関するエピソード、マネジメントに関するお話も、勉強になる部分が多々ありました。取引相手としてサイバーエージェントを見てきた人間としては、カルチャーに関して色々思う部分もあったりしたので、あらためて当時を思い出しなつかしく感じたりもしました。

やりすぎと思うようなサービス精神旺盛な話も多分に含まれているので、起業家にとっての必読本であることはいうまでもありません。本質を読み取ることのできる人とのつながりが生まれることを求めているんだろうなと感じる内容です。要するに感想を聞きたくて書いているんだろうなと感じさせる部分が多いのです。

そしてそれは、本質的な部分でつながり合える存在がいない、あるいはそういう存在がまだまだ足りないと孤独を感じているのかもしれませんし、若い世代に自分と比肩するような人が出てきてほしいという考えがあるのかもしれません。このあたりは、燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんやといったところかな。精進します。